脱・点数主義の罠 芦田宏直さん

今朝の朝日新聞オピニオンの紙面は是非お読みになって下さい。

オピニオン
http://www.asahi.com/articles/TKY201311110539.html

記事はこんな書き出しではじまります。

安倍政権肝いりの教育再生実行会議が、大学入試を人物本位に改める提言をまとめた。朝日新聞の社説も「方向性は分かる」としたように、ペーパーテスト重視からの転換は広く支持を集めていると思いきや、哲学者の芦田宏直さんは「教育と社会を荒廃させる」と警告する。点数主義こそ平等な社会の源だ、とも。人物本位は罠(わな)なのか・・・

もしも、私立中学入試や高校入試で、面接点が全体の半分、学校成績が半分で合否が決まる、ということになったらどうでしょう。そんなもの公正な評価が出来るはずがないだろ、と多くの人が思うのではないでしょうか。そして、こどもたちは間違いなく勉強をしなくなってしまう。

筆記試験ほど客観的な指標はないのです。筆記試験であと1点足りなかったから不合格だったときと、面接点であと1点足りなくて不合格だった場合、どちらが納得できるでしょうか。あきらかに前者なのではないでしょうか。さらに、筆記試験で1点差で合格していた子が、1点低かった子に人物評価で逆転されて不合格になったときに納得ができるでしょうか。

こどもたちはテストがあるから。そこで点数がつくから勉強します。そんなことしなくても勉強しなければいかん、というのは理想論でしかありません。机上の空論です。同時に、そうして点数をとろうと一所懸命に勉強することで人間が作られていくのです。いかに効率よく勉強し、学習内容を理解するか、得点がつくから工夫するのです。

人物本位での大学入試。どなたかイメージがわきますか? そんなことよりも、この記事の中で芦田氏も言っているように、「試験という客観的な指標で最高点をとった人間が、社会で最も求められる人材となる。それを目指して学校がカリキュラムと試験内容を組織的、継続的に見直し続けることが、教育の質を引き上げる。」といった、教育の質と内容の改革こそ最も大切な視点だと思うのです。