定規をつかいたがる生徒たち

ちょっと気になることがある。最近の小学生は定規を使いたがる。小5生は「立体の求積」の単元なのだが、立方体や直方体の見取り図を書くのにも定規をつかう。とにかく時間がかかってしょうがない。

私立中学受験の生徒への指導では「ゼッタイに定規はつかわない」というのが鉄則だ。入試当日には定規を持ち込めないからだ。と同時に、いろんな色をつかってノートをとることもさせない。こちらも入試当日に使えるのは基本的に鉛筆だけだからだ。

普段から色を使って面積図や線分図を書いていると、入試問題を解くときにも同じようにする頭のハタラキが出来てしまう。鉛筆しか使えないことを前提に図を工夫してわかりやすく書くことを日頃からやっておかないといけない。

当たり前だが、高校生の数学の授業で、二次関数のグラフを定規で描くものはいない。図形の問題をノートに描いて思考するときも同じことだ。もちろん色をつかってノートをとることもしない。

そもそも授業を聞くにあたって、ノートをとることに集中することほどバカげたことはない。大事なのは授業なのであってノートではないのだから。なんだかノートをとるための授業になっている子が多い。

学校で「ノートはきれいに書きなさい」「出来るだけ定規をつかって丁寧に」といった指導をしているのだろうか。もちろん「汚いノート」が良い、といっているのではない。要は後で見て「自分がわかる」ノートであれば良いのであって、人に見せるためのものではない。

このことは中学生にも言えることで、絶対評価になって「ノートと提出」というのがおこなわれるようになった。生徒たちもノートが評価の基準になるので「きれいなノートづくり」にはげむ。これは違うと思う。

定規をつかわないこと。miyajukuの算数、数学の授業ではそれを徹底させたい。自分の思考過程がノートにあらわれるのが理想のノートだ。そのことを生徒たちには教えていきたい。

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