シロイヌナズナ
今朝も娘と一緒の電車でした。普通の大学4年生はこの時期は授業もなく、アルバイトやボランティアなどに精を出す毎日なのですが、理系の大学生は違います。毎日のように研究室通いです。娘も2月の半ばに研究発表があるらしく、そこまでは毎日のように大学に通うようです。
何の研究をしているのかというと、シロイヌナズナという植物の研究だそうです。シロイヌナズナはいわゆるぺんぺん草の仲間の雑草です。といっても、高等植物で初めて全ゲノム塩基配列の解読が完了したことを背景として、遺伝子破壊株や完全長cDNAなどのリソースが整備され、研究材料として際立った優位性を持っているとのこと。ちなみにイネもゲノムの解析が出来ているようです。
シロイヌナズナを研究することで、それが他の植物に応用できるのでしょう。たとえば、開花時期に関わっているタンパク質を特定できれば、植物の開花を早めたり、遅らせたり出来るのでしょう。植物がどのようにして時間を計っているのか、といったことだけでも大きな研究テーマになると素人ながら考えます。ちなみに、ゲノムとは、生物体を構成する細胞に含まれる染色体の一組、または、その中のDNAに含まれる遺伝情報の全体を指す言葉です。
画像出典:IPA「教育用画像素材集サイト」
娘の就職先はこうした大学での研究が活かせる場所ではありません。それで良いと思います。大学で学んだことがそのまま仕事につながっていく。その方が稀なのではないでしょうか。学問は学問。仕事は仕事。それもひとつの考えと思います。
娘が母親になって子どもから「お母さんは大学で何を学んでいたの?」と聞かれたときに「シロイヌナズナのゲノム解析をしていたのよ」と答えられればそれでOKです。娘の子どもはそのことからいろんなことを学ぶはずです。娘にとっては、小、中、高、大と続いた「学び」の結果がシロイヌナズナということです。
シロイヌナズナにご興味のある方(いないでしょうが) ここ に娘の学ぶ研究室のページがあります。私も今回検索してみて初めて知りました。