この春から高校英語の授業が変わる その1
さて、今春から高校生の学習内容が大きく変わるのをご存じですか? たとえば、今一生懸命に高校入試に向かって勉強している中3生たちが春に高校に入学すると、英語という科目がなくなっているのです。そんなはずはないでしょ、と思われるでしょうが、文科省のホームページからコピペした図を貼り付けておきます。
今は、「英語1」と「OC(オーラルコミュニュケーション1)」を学んでいるのですが、新高1生は「コミュニュケーション英語1」や「英語表現1」を学ぶことになります。これは教科の名前が変わった以上の意味を持っています。ずいぶん前から「コミュニュケーションを重視した英語の授業」がいわれてきました。しかし、高校の現場では、あいかわらず「読む・書く」を主体とした授業から転換できていません。業を煮やした文科省が名称まで変えてきた、といったところでしょうか。ホンキで高校の英語の授業を変えようとしているのだと思います。
また、この春から、高校の英語の授業は英語でおこなわれる、ということもご存じですか? ちょっと前にマスコミで話題になっていましたが、冷めやすい日本人はすっかり忘れてしまっているようです。きっと、4月になったらまたまたテレビなどでガンガン報道されるのでしょうが・・・ こんな感じの授業になるのでしょう。
Teacher: So let’s start today’s lesson! Kenji, where will we start today?
Kenji: We’ll start Lesson 12.
Teacher: Very good! What is the title of Lesson 12? How about Maho?
Maho: It is “The Bus Boycott”.
Teacher: Great! What kind of story is it about? How about Shinichi?
Shinichi: I don’t know.
Teacher: OK. How about Yumi?
Yumi: It is about black people.
Teacher: Excellent!
Teacher: First let’s check the meanings of the new words and phrases! Please get into the groups of four or five to check them. I’ll give you 10 minutes.
(Ten minutes later)
Teacher: Time’s up! What does “give up her seat” mean? How about Haruo?
Haruo: It means “彼女の席を譲る”.
Teacher: Very good! What does “arrest” mean? How about Karen?
Karen: It means “逮捕する”.
Teacher: Great!
これは三省堂の新教科書についてのホームページからコピペしたものです。変わりますよねぇ。すべて英語で授業しなさい、ってことではないようですから、必要に応じて日本語も交えてのものになるということです。でも、基本は英語での授業になるとのこと。本当にそうなるの という疑問と同時に、大学入試はどうなるのだろうか? 私立高校をふくめて公立の進学校でもそんな授業に変わるのだろうか? 様々な疑問が生じてきます。
この稿は続きます。