私立高校の入試の仕組み

私立高校の進学についていつも保護者会等で説明しているのですが、中3生の個別面談をしていても腑に落ちていない方もいらっしゃるようなので、もう一度お話ししておこうかと思います。

私立高校の合否は、基本的に「学校の成績」で決まります。2月10日に入学試験がありますが、それも最近では『書類選考入試』といって実施しない高校が増えています。事前に中学校と私立高校との間で実施される「事前相談」のテーブルにのっていない場合、受験のチャンスさえないのです。私立中学受験とは全く違うシステムだということをしっかりとご理解ください。

この「事前相談」は12月の半ばにおこなわれます。つまり、私立高校の合否は、12月の半ばの段階でほぼ決定する、ということになります。その際の資料となるのが、中学校での学校成績ということです。各私立高校は、来春入試での「基準点」というのを、今の時期から10月はじめまでにかけて各中学校に提示します。各中学では、当該私立高校を希望していて、その基準に達している生徒をとりまとめて12月の半ばに事前相談のテーブルにのせる、という流れなのです。

問題は、各私立高校の「基準点」が非公表だということです。本屋さんで高校案内を見ても、各私立高校のホームページをみても、どこにもそんな数字は書いてありません。ブラックボックスの中、ということです。ただ、東京都にある私立高校はすべて公表しています。たとえば、http://www.seiryo-js.ed.jp/exam/high_student.php をみてください。青稜高校の来春入試についてのページです。

併願優遇入試:(本校と在籍している中学校との入試相談による)
調査書により、一定の成績基準を上回っている場合、当日の試験結果を含め総合的に合否を判定します。
基準は、3年2学期の成績が5科23以上且つ9科41以上であること。
また英検準2級以上の資格取得者は9科の数値に1を加算できます。
出願に先立って、出願条件の確認などをするために、中学校の教職員の方による12月15日からの入試相談が必要になります。(在籍中学校にご確認ください。)

きちんと書いてありますね。5科で23/25以上あれば、12月15日以降に「併願優遇」として中学校側と事前に相談をしますよ、と。残念ながら、神奈川県の私立高校入試では、都内の高校のようにこの基準が明示されていません。もちろん、学習塾としては把握していますが、基本的に非公表の数字なので、こうしたホームページなどでオープンにすることもできないのです。

塾生のご家庭には、鍵つきのページなどを作ってお知らせはします。ただ、こうした数字は、この時期から10月にかけて各私立高校が発表をしていくので、今しばらくは時間がかかってしまいます。現段階では、昨年度の数字をもとにして「△△高校なら併願できそうです」などという話をしています。

こうした仕組みがあるからこそ、高校浪人というのがでないのです。ある意味でのセーフティーネットですね。ですから「悪い仕組み」ともいえないのです。問題は、保護者の方がそのことをしっかりと理解した上で、こどもさんの進路選択にアドバイスをすることです。公立校が第一志望だとしても、何かの際には併願した私立校に行くことになります。ですから、しっかりとした併願校選びが、公立校へのチャレンジの気持ちを支える、ということにもつながります。

私立校にはオープン入試という制度もありますが、それについては稿をあらためます。