相模原中等教育学校

今日の午前中は、神奈川県私塾協同組合の県立高校訪問として「相模原中等教育学校 http://www.sagamihara-chuto-ss.pen-kanagawa.ed.jp 」にうかがってきました。坂本校長先生と副校長の先生のお二人に丁寧にご対応いただき、心から感謝です。ありがとうございました。

相模原中等教育学校は今年の春に2期生を卒業させた若い学校です。神奈川県立の中等教育学校としては、平塚中等教育学校とともに県内で最初の中等教育学校です。1期生、2期生ともに大学進学実績は驚くべき結果でした。国公立大だけでも、東大/7名、東工大/3名、東京外国語大/3名、筑波大/2名、一橋大/3名、お茶の水大/1名、横浜国立大/9名、京都大/1名、神奈川県立大/4名、首都大学東京/3名、名古屋大/2名などと現役だけで57名。160名弱の卒業生の結果です。

以下は校長先生のお話をかいつまんでまとたものです。

*当校は高校受験がない分を利用して5年間で中高6か年のカリキュラムを終えるようになっている。
*進度は早いし、とくに1、2年次にはかなりの宿題が出される。家庭学習は毎日2時間ぐらいを要求している。
*お勉強はそれなりに大変なので、コツコツと積み上げていけるこどもさんに入学して欲しい。それができない生徒は入学しても厳しいだろう。
*進路指導としては、それぞれが目指す第一志望を追い続けて欲しい、と6ヶ年を通して言い続けている。
*したがって、実際の大学受験でも、いくつもの大学を受験するのではなく、自分の行きたいところを志願する生徒がほとんど。
*その証拠に、今春入試でも、国公立大の後期選抜で合格した生徒が16名もいた。
*部活動も盛んで、ギター部や吹奏楽部などの文化系も頑張っている。野球部もこの夏の大会は4回戦まで進んだ。
*とにかく中等教育学校なので6ヶ年での成長を大切にしている。
*校外の活動も盛んで、県の代表として10名がメリーランド州に派遣される中の2名が当校だった。
*和歌山県主催のフォーラムにも参加した生徒がいて、英語で「災害時における高校生の役割」といったテーマで発表をした、そうした生徒たちがたくさん出てきている。
*「神奈川次世代教育」という授業があり、前期課程で「ワード、エクセル、パワーポイント」の使い方を指導。
*それをもとに「伝統文化」や「地球環境」などといったテーマで調べ学習をし、それを発表させる。
*後期課程では、さらに発展させて探求活動とし、6年次には、優秀な10名をグリーンホールで、卒業生や在校生を前にプレゼンをさせている。
*リーダーとは、何も総理大臣や社長になることではなく、与えられたメンバーの中でみんなをまとめていくこと。そうした人材を育てていきたい。
*自分で何かをしていこう、といった意欲のある生徒に入学して欲しい。人の話をちゃんと聞けて、それで自分の意見を述べられること。
*学校行事も合唱祭をはじめとしてとても盛ん。勉強に、部活動に、学校生活に、生徒たちは忙しく毎日を送っている。
*通学地域としては、横浜、相模原、川崎といった地域の生徒が多い。

ざっくりとしたまとめてすが、こんなお話をうかがってきました。

学校のホームページがかなりしっかりと作り込まれていて、それぞれの教科ごとの指導方針、使っている教材、授業の様子などもよくわかるようになっています。今でこそ話題になっているアクティブラーニングですが、この学校では開校当初からそうした授業を進めてます。

さすがだなぁ、といった印象でした。やっぱり学校がこれだけの結果を出せる指導をしている、といったことをあらためて知ったしだいです。どちらかというと県の中等教育学校のあり方には否定的だったわたしですが、昨年うかがった平塚中等教育もそうですが、もういちど見直さなければなりません。

適性検査の詳細にいても学校のホームページにあります。こちらについては、またどこかの機会に書かせてもらいます。横浜市立のサイエンスフロンティアも来春から中学生の募集をはじめます。県だけではなく市の学校も中等教育学校を設立しはじめ、いつのまにか選択肢が増えてきています。

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