子どもの貧困
8月18日にNHKがニュースの番組で「子どもの貧困」を特集しました。NHKの番組は下のリンク先からユーチューブで閲覧可能です。
この「うららさん」に対してネット上で誹謗、中傷の大攻撃があり、通っている学校名、自宅の写真などなどの個人情報がさらされてしまっています。原因は、「貧困」の割には、部屋に数万円はする画材があるぞ、コンサートのチケットもあるじゃないか、やらせだろ、といったことからです。
まず、子どもの貧困問題を広く知ってもらおうと実名での取材を受けたうららさんに対して、NHK側の配慮が足りなかったということです。こうした貧困についての問題はネット上では炎上しやすいものだそうです。部屋を映すときも、背景をぼかすなどの処理が必要だったのではないでしょうか。
それと、昨日の内容と同じですが、こうしたニュースをとらえる側の「想像力」の問題です。2万円もする画材を持っていてなにが貧困だ、というのは簡単です。でも、この女の子の夢は絵を描くことのようです。そのためにコツコツと何年もお金を貯めてやっと買ったものかもしれません。そうしたものを持っていたからと言って「貧困なんて言うな!」と言うことはできないでしょう。
6人に1人が相対的な貧困だと言います。私たちは「貧困」という言葉から、海外の食事さえ手に入れることのできない人々の状況を想像しがちです。それと「子どもの貧困」とは全く違うということ。まずはそこから理解を進めていかねばならないのでしょう。
この「うらら」さんが番組で発言している会議は神奈川県であったもののようです。神奈川新聞にも記事になっていました。 http://www.kanaloco.jp/article/193576 こうした話は遠い世界の出来事はなく、ごく身近なものであるのです。と同時に、今の時代、ちょっとしたことで誰もが貧困と呼ばれる状況に追い込まれる可能性があることも事実です。
まずは、こうしたことをしっかりと知ること。そして、想像力をはたらかせること。同時に、ネット上の様々な情報には近づかないこと。いろんなことを教えてくれるニュースではないでしょうか。