今の中学生が高校生になったときに受けるはずの「高等学校基礎学力テスト」
大学入試のことばかりが話題になる2020年の高大接続改革ですが、2019年には「高等学校基礎学力テスト(仮称)」がスタートすることになっています。
このテストは、「高校版・全国学力テスト」とも言えるもので、高校生が在学中に自分の学力を客観的に把握し、調査書にも結果を記入することで進学時はもとより就職の成績証明としても使えるようにする一方、高校が結果を今後の指導改善に生かすことができるようにする、となっています。
2020年にスタートとするのは「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」で、これが今の「大学入試センター試験」にかわるものになります。
「高等学校基礎学力テスト(仮称)」の出題は「国語総合」「数学Ⅰ」「物理基礎」「コミュニケーション英語Ⅰ」など、必履修科目が想定されています。 すでに問題例が文科省から出ています。
例えば国語では、学校祭でのPTA協力を求める手紙と、総合感冒薬の説明文という対象や内容の異なる二つの文章を提示。それぞれを分析させたうえで、共通点や、多様な読み手に理解してもらうための工夫などの設問となっています。知識をもっているだけでなく、それを「使える」ということが出題の中心になっていることがよくわかります。
このテストの結果が、文科省が言っているように、調査書にも結果を記入することで進学時はもとより就職の成績証明としても使えるようにする、というのであれば、それは「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」と同程度に大事なテストになるのではないでしょうか。
このテストを、今の中学生は高校生になってから受けることになります。保護者の方もそのことをしっかりとわかった上で、子どもの教育方針を考える必要があるはずです。