中学校の英語の教科書が難しい
4月から新しくなった中学校の英語の教科書の内容がすごいです。昨夜は中3の授業でしたが、Lesson4のUse Readというページ。画像を見て下さい。
どんなことをみなさんは感じられますか?
先ず、単語数が多いですね。文字の圧力がすごいです。しかも、中身もすごいんです。文法事項も盛りだくさんですが、内容がそれなりに難しく、とくに代名詞が何を指しているのかをしっかりとおさえて読んでいかないと何を言っているのかまったくわからなくなります。かなりしっかりとしたリーディングの技術が求められます。
It describes just the main character, but in English, the title was changed to something that relates to the whole story.
左ページの下から2文目の文です。21単語の一文です。長いです。文法として受け身、関係代名詞が盛り込まれています。しかも、主語の It が何を指しているのかをしっかりとわかっておかないと文全体の意味をとらえることができません。 describe relate の動詞も意味をとるのが難しいですね。
昨晩の授業では セクション③までを進めるのに1時間かかりました。10人ほどのうちの塾生たちは英語の学校成績は5の子がほとんどです。だいたい英検3級を合格できるぐらいの力はもっています。それでもこの英文をしっかり理解させるにはかなり時間を要します。
いったい中学校ではどうやって授業を進めているのでしょうか。想像するに、クラスの半分以上の生徒がこのページのほとんどを理解できないと思います。実際、教科書を使うのをあきらめてしまっている中学校もあります。プリント学習です。
とにかく英語の教科書の難易度アップはとんでもないです。この教科書のレベルに合わせて公立高校入試の問題のレベルが上がるのであれば大変なことが起こるでしょう。それより、ほとんどの生徒がついてこられないレベルの教科書っていったいなんなんだろう、と考え込んでしまいます。
中学校の先生がたも困っていることでしょうね。と同時に、文科省は何を目指しているのでしょうか。