今時の大学生

ちょっと見づらいですが、上記のカリキュラム一覧をご覧下さい。これはどこの指導教科一覧だと思いますか?

ざっと列挙すると、「数学/整数の計算、小数・分数の計算、文字と式、比・・・」「英語/アルファベットの書き方・読み方、辞書の構成・使い方、名詞の複数形・単数形、be動詞の肯定文と否定文・・・」「国語/正しい仮名づかいと送り仮名、ローマ字、原稿用紙の使い方、文を短くする練習・・・」

英語などは、今回のmiyajuku小6生の冬期講習「英語入門講座」とほぼかぶる内容です。数学は同じく小6生の冬講習のカリキュラムと全く同じです。では、この表はとある塾の冬講習のカリキュラムかというと、全く違うのです。なんとこれは「日本橋学館大学」の「基礎リテラシー」という共通科目の一例なのです。つまり、ちゃんとした大学生が大学で学ぶ科目なのです。

この秋、ネットで「最高学府とは思えない低レベルの授業をおこなう大学」ということで話題沸騰した大学です。週刊誌などでも「本当にあった『バカ田大学』」などと揶揄されもしました。2000年に開校した大学ですが、一般入試の偏差値はボーダーフリーです。それでも一般入試でで入学する学生はほとんどなく、推薦やらAOやらで入る学生がほとんどのようです。

同大の横山学長の声です。「なぜ本学がこのような選択科目を用意したのか。それは、中学高校で(基礎教育が)先送りされてきたツケのためです。本学は、学生を社会に送り出す“最後の砦”として責任を果たします。表面だけをとらえてバカにするのは簡単ですが、これが日本の教育の縮図と考えれば、決して笑ってばかりもいられないはずです」

思わぬ形で有名になってしまった日本橋学館大学ですが、ここと同じような大学はそれこそいくらでもあるのです。それこそそうした現状を正面から引き受けて、しっかりとした新しい形での大学教育を実践している日本橋学館大学はエライ大学です。現状を嘆くばかりで、何も手を打たない大学の方が多いのが実際ではないでしょうか。

問題は学力面だけではないようです。ゆとり世代のこどもたちは人間関係を作るのが不得手です。「便所メシ」というのがあるそうです。友達のいない大学生が、便所で一人寂しく弁当を食うことだそうです。そこで大学が「仲間作り」を支援することになるそうです。クラス担任制をとり、失恋の悩みをメールで聞き、お酒の飲み方の指導までするそうです。

みなさん。大学ってここまで変わってきているんですよ。つまり、大学生って、昔のように特別なものではない時代なのです。お父さん、お母さんはそのことをしっかりと知った上でこどもさんの教育を考えるべきです。時代はこの10年で大きく変わりました。

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