定期試験のもつ意味

写真は、今回の△△中の前期期末試験中△数学の度数分布表だ。他の教科もこの度数分布表と同じようなグラフになっている。

度数分布

みなさんはこのグラフを見てどんなことを考えられるだろうか。多くのお父さん、お母さんは「ふーん」といった感想で終わってしまうだろう。しかし、この分布表が様変わりした今の中学校の学習の様子を最も良くあらわしている。

91点〜100点の生徒が70人近くいて、その下の81点〜90点の生徒60人強とあわせると全体の半数以上になる。中央値は79点だ。つまり「わからない問題」など全く出題されず、普通に授業を受けていれば100点がとれるのが当たり前、という試験になっている。

このblogで何度も取り上げているが、今時の中学校の定期試験問題は、お父さんやお母さんが中学生の時に受けていた試験とは全く違い、全体の中央が60点あたりにきてきれいな山型の度数分布になるような試験ではないのだ。このグラフを見てもわかるように、100点満点に近づくほどグラフが伸びていく、といった試験になっている。

定期試験は、それぞれの目標とする細目があり、それが達成されているかどうかを「はかる」といった目的でおこなわれている。そもそも100点満点にして得点をだすことに意味は全くない。わかりやすくするためにも得点をだすことをやめた方が良い、と私は思っている。

それどころか、この試験の結果をもとにして評価がつけられる。評定5をどの程度つけるかはそれぞれの先生次第だが、昔の相対評価にあてはめると100点でなければ5はつかないし、70点を切ると評定2の領域に入ってしまう。そんな難易度の試験が今時の定期試験だ。この試験で60点代はもう学力的には危険領域だと認識せねばならないということだ。

いずれにしても最近の定期試験というのは昔のそれと全く違っている。評価のつきかたも違っている。お父さん、お母さん。そのことを前提としていろんなことを考えてください。

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