部活動のこと
私の部活動に対する基本スタンスです。
部活動はすばらしいもの。だからこそ、これからも中学や高校で部活動が、子どもたちのために継続できるような手立てを、オトナたちは真剣に考えなければいけない。
ということです。
部活動は良いものです。授業や学校行事とはまた違った意味で、子どもたちが人間関係をつくり、教師とも結びつき、その関係は学校を卒業したあともずっと続きます。はるか昔にわたしが教師をしていた頃に顧問をしていた部活動の生徒たちが、いまでもわたしを呑み会などに誘ってくれます。三年間、試合に向けて切磋琢磨した日々は、消えない時間として残り続けるのですね。
そんな部活動ですが、私から見ても様々に問題が吹き出しています。何よりも大きいのは「極端な成果至上主義」ではないでしょうか。その最たるものが、連日のように報道される高校野球ではないでしょうか。もう高校野球は部活動ではありません。ショー化してしまい、学校教育の一環としておこなわれているとは言いがたいものになっています。高校野球は部活動はありません。
たくさんのお金が動いていることは、どの選手もグローブなど真新しい道具を使っていることからもうかがえますし、上位に残っていくチームは野球留学生ばかりで構成されています。もちろん、高校野球がお金をうむ競技なので特別なのでしょうが、そこに象徴される「勝利至上主義」と「コマーシャリズム」が、少なからず今の部活動を浸食していることは間違いないでしょう。高校野球は決して美しくはないんです。美しいのは、せいぜい、地方大会の1、2回戦までなんです。
子どもたちを見ていても、大会などの試合が多すぎます。中学生の部活動では、全国大会は必要ないのではと考えます。県大会までで十分かと思います。まずは、部活動の本来の姿である、学校の教育活動の一環、という立ち位置にもどって、試合に勝つことを目的化した活動を整理することが急務かと思います。