学校文法
帰宅するといつも娘と会話するようにしている。昨晩は期末試験中だったので、古典の学習からはじまった。補助動詞に苦しんでいた。助動詞と何が違うのか、という質問だった。
実は、学校文法というのは「平安時代の日本語」を基礎としている。本来であれば、文法というのは「その言語を母国語としている人たちがおおむね共有している『この文は正しい、正しくない』といった感覚の集大成」であるべきだ。しかし学校文法はそうなっていない。
だから外国人に日本語を教えるときは、学校文法はほとんど役に立たないわけだ。
補助動詞についても、これは他国の文法でいえばあきらかに助動詞に分類されるものだ。が、学校文法の助動詞の定義からははずれてしまう。だからしかたなく補助動詞という分類をもうけている。
わかりやすく言うと、英語(または他言語)で言う助動詞は学校文法では補助動詞に分類されている。学校文法でいう助動詞は、英語で言えば接尾語の類に分類されるのが本来の姿なのだ。
私は大学に入学して「あなたたちが高校までで学んできた国文法は、東大文法とでもいってよいもので、文法の体系や考え方にはまったく違うものが他にもあるんです。この大学では国文法とはまったく違った日本語文法を構築しています。たとえば、文節というとらえかたで日本語を考えるのが国文法ですが、拍(ハク)というとらえかたで・・・」といった授業を受けた。今でも覚えているが、衝撃的な授業だった。
受験、という枠組みから考えると「補助動詞による敬語表現」を学習する必要はある。でもそれは「ゲームのルールを理解する」のと同じようなことでしかない。そう割り切って学習する視点も必要かな、と思う。
ちょっと難しい話しにしすぎてしまった・・・ 反省(^_^;)