富士山が泣いている
富士山には絶対に登りたくない
こんな記事があった。
富士山をわれわれ日本人はどうしたいのだろうか。今の富士山は、お台場や東京タワーや海ほたるなんかと同じ「観光地」に過ぎない。われわれは富士山を、自然物ではなく、人工物に対するのと同じようにあつかっている。
バイオトイレが出来たのはやっと今年だ。でも、20万もの人間の屎尿を処理できる能力があるわけがない。富士山は20万もの人間たちの「おしっこ」や「うんち」で汚され続けている。
山頂のあの売店の賑わいは、どこかの海水浴場よりもすごい。ゴミも大量に出されている。ストックやクツで土は掘り返され、崩されていく。ストックがどれだけ環境によくないか、誰も理解していない。
富士山は泣いている。世界遺産に登録できるはずもない。あんなに「きたない山」はめったにないし、われわれはさらに汚し続けている。都心の公園の方がましかもしれない。富士山はそんな扱いを受けている。
屋久島は今年から入山制限がはじまった。上高地や尾瀬、南アルプスの北沢峠でさえ、マイカー帰省をしている。(富士スバルラインも形だけの規制はしているが) パーク・アンド・ライドはあたりまえのことになっている。多くの山では、登山道が荒らされないような工夫をしている。白神山地は入山は許可制だ。北アや南アの多くの山では、屎尿をタンクに入れてヘリコプターで運んでいる。
富士山以外の場所では、自然に負荷をかけないで人間がどうつきあっていくのか、しっかりと考えている。富士山だけが野放図に人間によって汚され続けている。
既得権益もあるのだろう。富士山で飯を喰っている人もたくさんいるのだろう。でも、あの山は日本のシンボルだ。そのシンボルを今のままにしておいて良いはずがない。
エコだ、自然保護だ、というのであれば、とにかく富士山を何とかしようよ。
簡単なこと。入山規制をかけること。20万人は富士山への負担が大きすぎる。どうしてそれに気づかないのだろう。なぜ、多くの人たちが声をあげないのだろう。
富士山は泣いている
私も今の富士山を見ると悲しくなる。富士山だけが、環境保護から遠いところに置かれてしまっている。日本人の自然に対する意識の低さに涙が出てくる。だから富士山には登ってはいけない。
最近、富士山に登られた方に他意は全くない。誤解を受けるかもしれないが、書かずにいられなかったことをお断りしておく。