相対評価と絶対評価

ちょっとびっくりの記事です。

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何にびっくりしたかというと、大阪が「相対評価」だったということ。「相対評価」なのか「絶対評価」なのかは府県教委の判断で出来るということ。わたしはてっきり文科省の方針で全国的に「絶対評価」になっているのだと思っていたからです。それだけ大阪というのが特殊な地域だったということなのでしょうか。

中学生の評価を「絶対評価」にするか「相対評価」にするかは難しいところです。確かに神奈川県も「絶対評価」ですが、県教委が「のぞましい配分」みたいなものを出していて、自らのホームページでも県内各中学校ごとの各評価の配分を発表したりしています。そうした意味では「絶対評価なんだけど、限りなく相対評価に近づけたい評価」という何とも微妙なものになっています。

今の中学校の評価は「到達度評価」で、到達(観点、内容)目標を達成していればある意味全員が評定5をとれるというもの。他人とくらべて評定をつける「相対評価」とはまったく違うものになっている。したがって、A中学で評定5が1人もいないのに、B中学では評定5が100人もいる、ということが当たり前のようにおこる。それが「絶対評価」というものだ。

問題はその「絶対評価」を、相対的な比較で合否が決まる高校入試の資料とするから問題がおこる。通っている学校によって、評定のつきかたが違うのに、入試では同じ土俵でたたかわざる得ない。本当に難しい問題だ。もちろん、「相対評価」でも「学校間格差」のような意味で同じようなことはおこっていた。入試制度は「これがゼッタイ」というものはない。

いつも保護者会で言っていることだが、今の学校の評価のつけかたは、お母様方が中学校に通っていたときとはまったく違う。まずはそのことをしっかりと知っておいて欲しい。学力の「ものさし」が、学校と入試と社会では違うということだ。

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