富士山のこと

いつもの忙しい土曜日です。受験クラスの小6生は6月の月例テストです。本当は先週の予定でしたが、理解度がちょっと低かったので1週間の復習期間をもうけました。

さて、富士山の話をちょっとひよこ

残念なことに富士山が世界遺産に登録されてしまいました。うれしいこと、ではありません。残念なこと、です。どうして? とおっしゃる方もいるでしょう。例えば登山家の野口健さんも、富士山の世界遺産登録に警鐘を鳴らしている1人です。野口健さんのblog → http://www.noguchi-ken.com/M/2013/04/post-480.html

誰が富士山を世界遺産に登録したいのでしょうか。今回の場合は、富士山の自然を守る、というよりも、富士山を利用してひともうけしたい、といった色があまりに濃いと思うのです。そもそもなんで自然遺産ではなく、文化遺産なのでしょう。富士山は自然遺産としてはあまりに破壊されていて登録は不可能なのです。富士山が許容可能な数をはるかに超えた登山者が今までも押し寄せていました。世界遺産登録でそれに拍車がかかることは間違いありません。

富士山周辺の観光業者が富士山で儲けてはいけない、などと言っているのではありません。問題なのは、山梨県、静岡県などの行政が、富士山の自然保護をどのぐらいちゃんと考えているか、ということです。世界遺産登録で押し寄せるだろう観光客、登山者を受け入れる体制がしっかりと出来ているのか、ということ。将来にわたって富士山の自然をどう保護していこうとしているのかといったビジョン、そんなものが全く見えてきません。

世界遺産登録万歳、と沸き立っている場合ではないのです。富士山は悲鳴を上げています。瀕死の重症患者です。その患者にさらにムチをうち、踏みつけることがはじまろうとしているのです。それが今回の自然遺産登録の実際なのです。マスコミはそうしたことは一切報道しません。富士山清掃を主催している毎日新聞でさえもです。それは福島第一原発のことからもわかるように、たくさんの広告スポンサーをかかえているマスコミの宿命でもあります。

私に出来ることは富士山に登らないことぐらいです。また、富士山の自然をホンキで守ろうとしているNPOなどに寄付をすることぐらいしか出来ません。時間もないので清掃ボランティアにすら参加できません。そんな何も出来ない私がえらそうに言うこともできないのですが、富士山の世界遺産登録は富士山を死に追いやる可能性もある、ということをみなさんにも知っておいていただきたいです。

出来れば、世界遺産登録をきっかけに、みんなが富士山のおかれた状況に関心を持つことになり、富士山の自然保護に世論が向くことになれば、と思います。写真は日本で2番目に高い山、南アルプスの北岳からの富士山です。

富士山のこと