問題から情報を取り出せない生徒たち

次の問題を見て下さい。

算数問題

私立中学入試の問題ですが、それほどの難易度のものではありません。正方形やひし形の面積を「対角線×対角線÷2」で求められることを知っていればすぐに出来てしまいます。小学校の授業ではあつかいませんが、塾では四角形の面積の単元でこのレベルの問題まではあつかいます。

さて、こうした問題を解かしてみると、すくなからずの生徒が次のような式を立ててしまいます。

3×45 or 3×45÷2

長さと角度をかけたところで何かが出てくることはありません。そもそもこうした生徒たちは、問題の中に与えられた情報をしっかりと考える習慣を持っていないのです。そこに「3」という数字と「45」という数字があるのでなんとなくかけちゃえ、とやってしまうのです。

そんな生徒は多いです。いや、塾に入ってきた当初はほとんどすべての生徒がそんな感じだと言ってもいいでしょう。とにかく、問題をしっかりと見て考える、といった習慣は全く身についていません。これが今時の小学生の現状です。

どうしてこうなってしまったのか。私にもよくわかりません。ゆとり教育は、詰め込みではなく考える習慣づけを、という趣旨のものだったはずです。しかし、全く逆のことが起こってしまっているのです。

とにかく、問題を読むこと、問題に書かれている情報を知ろうとすること、そんなあたりまえのことから身につけさせることが塾での勉強のスタートです。しかも、それを徹底させておかないと、中学生、高校生になっても同じようなことをやってしまいます。高校生になっても問題をしっかりと読み取ろうとしない生徒はたくさんいます。

塾では式を書くことは当然で、その式に単位をつけて書かせることを徹底させます。そうすることで、少なくとも「長さ×角度」といったとんでもない式を書かなくなり、問題にある情報を読み取るきっかけになります。