答えの出ないことに取り組ませたい

学習塾では日夜「解答のある問題」に取り組んでいる。きちんとした答えを導き出すこと。それが指導の中心だ。定期テストで高得点をとり、成績をアップさせ、希望の学校に進学させること。それこそが学習塾の使命だし、そのために高い授業料をいただいている。

一方で、世の中には答えの出ない問題がたくさんある。あの東日本大震災から私たちが得た教訓のひとつだろう。答えは出ないが考え続けるしかない。原発の問題。被災地の将来の問題。これから起こるであろう大地震などの災害の問題。

ゴールデンウィークが間近になってきた。こうした長期のお休みの時には、「答えの出ない問題」に取り組んでみてはどうだろうか。出来れば家族みんなでそうした取り組みをすると良いと思う。ふだんは出来ないようなことに取り組むチャンスだ。

天気が良ければスケッチブックを持って近所の公園に行くだけでも良いだろう。いっしょに銭湯に行くのも良いかもしれない。出来ればテーマパークではなく、博物館や美術館めぐりをしてはどうだろうか? 被災地を訪れるのもGoodだ。キャンプをして、火をおこして、カレーを作って、子どもと一緒にたき火を見まもる。そこで話される会話。その時こそが「答えのない」ものに取り組んでいる時間だ。

とにかく「答えのない問題」を家族で共有してみることだ。そうすることでこどもたちの「考えるチカラ」が鍛えられていく。部活動も良いが、ある意味では時間つぶしにしかなっていない面もある。いわゆる「惰性」ということだ。だから思い切って休ませてしまうのも良いかもしれない。「ふつう」となってしまっていることを断ち切ることで、新しい何かが見つかるものだ。

せっかくの休みだ。是非とも「答えの出ない問題」を子供さんといっしょになって考える時間を持ってみましょう。ワタシは前半は南三陸にボランティアに、後半は北アルプスで雪山と格闘してきます。どちらも「答えのでない」時間になるはずだ。

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