国立大家具から文系学部がなくなる!?

いわゆる「骨太の方針」というのが政府から出されたのをみなさんはご存じですか? アベノミクスとよばれる経済改革の何本目かの矢とというこです。その中で、国立大学の改革についても書かれています。

誤解をおそれずにざっくりというというと

経済に役に立たない国立大の文系学部はいらない。産業に役立つ理系学部に予算を集中投下する。文系学部は山ほどある私立大学に任せる。

といった方針です。

きちんというと「教員養成系や人文社会科学系の学部や大学院について、廃止や社会的要請が高い分野への転換に努めるなど、組織と業務全般を見直すよう通知を出しました」ということになります。

ここ にNHKのニュース解説があります。

先日の保護者会でも話しましたが、ものすごい勢いでこどもたちを取り巻く教育環境が動いています。10年後。国立大の教員養成系や文学部などの「役に立たない学部」はなくなっているのかもしれません。ひと言でいうと「効率」という名の下に「ものすごく余裕をなくしつつある日本の姿」が浮かび上がってきます。

私など「大学ではいかに役に立たない学問に没頭するか」ということをテーマにして大学に進学したものです。実際に私が専攻していたのは「日本文学」で、それも「中世和歌」という、絶対に誰かの役に立つものではありませんでした。でも、あの時間があったからこそ、今の自分があるのは間違いありません。

就職率で大学をランキングし、それをもとにして進学校を選択する。それも良いでしょう。確かに「実学」も大事でしょう。でも、大学は、いろいろな意味で「はばひろい教養を身につけた人間」を育てる場でもあるということです。「はばひろい教養」というのが数値化しにくい。数値にしにくいものは「役に立たない」と片づけられてしまうのが今時の世の中です。

もたろん、大学も変わっていかねばならないでしょう。知識を利用することを考えることも必要でしょう。人口が先細りしていく中で、日本の大学がどうあるべきか。大人である私たちがしっかりと議論するところからはじめたいですね。何よりも、今の小・中・高校生をお持ちのお父さん、お母さんは、しっかりとそうした流れを知ろうとすべきです。

さて、日本の大学が、L大学とG大学に区分けされつつある、というお話は明日。

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