学習塾のテレビコマーシャル

テレビをつけると学習塾のコマーシャルがいくつも飛び込んでくるようになりました。講師らしき人たちがみんなで「やる気スイッチ△△」と合唱したり、アニメのキャラクターが三角関係を印象づけたり、サボローなる新キャラクターが出てきたり、と騒々しいものです。

同じ学習塾の経営者として、このテレビCMを見て、「良さそうな塾だなぁ。問い合わせてみよう」と思う消費者がいることにどうも違和感を感じてしまいます。本当にそんな方々がいらっしゃるのでしょうか。いるのだからテレビCMを流すのでしょうが・・・

学習塾を選ぶって、スーパーで売っている食料品とか、トイレ用洗剤とか、家電製品とか、そんなものとは根本的に選択のしかたが違うと思うのです。イメージで選ぶものではない、ということです。「やる気スイッチ」があるかないかは別として、それを大合唱するイメージで選んでしまう商品ではない、ということです。

ではどうやって選べば良いのでしょう。夏の講習に関していえば、最大のポイントは「カリキュラム」です。なにを、どう教えるのか。そこに塾としてどんな目的意識を持っているのか。そこだけが夏期講習での学習塾選択のすべてだと考えます。

神奈川県に住んでいて、高校受験が目標で、しかも県立高校の2番手以上に進学したい。そんな意識を持っている中3の生徒さんがいたとしましょう。そんな生徒さんはこの夏になにを学習すべきか。決まっているでしょう。先取り学習です。数学も理科も、社会も、徹底的に「先取り学習」をして、学習の貯金をすべきです。

なぜって、これだけ難しくなった神奈川県の公立校校入試問題。しかも、その得点で合否が決まる入試制度。であれば、どれだけ早く入試対策に取り組めるかが勝負になってきます。といっても、3年の学習範囲が終わらないことには入試演習には入れない。余裕のあるこの夏にできるだけ教科の学習を先に進めるのが当然の戦略です。

でも、おっきな塾の多くは、秋からもたくさんの生徒を受け入れます。その生徒たちとの「進度の差」をつけるのを嫌うため、前学年の復習や1学期の復習中心の夏講習にならざる得ません。個別指導はもっとダメです。明確なカリキュラムなどなく、ひとりひとりに合わせる、といった当たり障りの良い言葉のもとに「その子なり」の学習をするだけです。

もちろん、そんな塾ばかりではないですよ。個別指導でもカリキュラムをもっている良心的な塾はありますし、集団指導でもしっかりと「先取り」を進めていく塾はあります。

ですから、夏の講習を選択するには「その塾の夏講習のカリキュラム」を確認することです。高いお金を払うのです。といっても、神奈川の学習塾はどこも「無料講習」ですが(^^;)

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